ホームトレードとは
ホームトレードとは、インターネットを用いて、自宅にいながら株式や外貨等の販売・取引を行うことを言います。自宅のパソコンやスマホで簡単に始められる資産運用と広く捉えると、20世紀後半から金利が右肩下がりの銀行に預けておくより、自宅で少し能動的にお金の使い道を考える、新しい資産管理の仕方と言っても良いかもしれません。
ホームトレードにもおすすめの「投資信託」とは
資産運用はお金持ちのもの?
皆さまは「資産運用」と聞くと何をイメージするでしょうか。ひと昔前であれば、ごくごく限られた富裕層のシニアが潤沢な資金を活用してさらに資産を拡大していくさまや、年収1000~2000万の中高年がセカンドライフに向けて銀行員と相談する様子などが思い起こされていたことでしょう。
もちろんこれも投資のイメージとして間違ってはいません。現に投資家の平均年齢は60歳程度と言われています。
しかし資産運用とは何も「潤沢な資金がある」人だけのものではありません。運用手段を選べば、日々の買い物のお釣りから始められるような小口の金融商品も多くあり、預金先を銀行から移すだけのような感覚で手軽に始めることができます。
数ある資金の使い道
一度「投資」にはどのような種類があるのか、簡単に見ていきましょう。株式投資、FX、暗号資産、不動産投資、投資信託や外貨預金、国債に社債等々といったように、利益を出す方法や取り扱うモノは様々で、「資本の拡大」という目的以外はみなそれぞれに異なる特徴を持っています。
初めての資産運用には「投資信託」がおすすめ
この数ある投資手段の中で、初めて投資をするなら何を選ぶべきでしょうか。
その基準は3つです。
- 少額から始められること
- 金融の基礎知識がなくても大きな支障がないこと
- 金融の勉強になること
まず前提として、投資はリスクを負ってリターンを得る行為です。出資したお金は増えることもありますが、当然減ることもあります。資産を減らすリスクを下げる手段はいくつもありますが、意気込んで身につけた即席の知識では不十分だと言わざるを得ません。そのためまずは少ない金額から投資を始めてみて、慣れてきたと感じてから徐々に規模を拡大することをお勧めします。また実際に資産を運用していく中で、どこか他人事だった経済の動きに関心を持てるようになると、投資に役立つ知識も得られるようになってきます。まずは少額から実践に移し、少ない知識でも運用できるよう適度に他人の力を借りつつ、しかし任せっきりにならないようにすることが、投資の第一歩として適切でしょう。
そしてこれらの基準を満たす投資対象が、投資信託です。
投資信託とは、投資家から集めたお金を大きな資金として一つにまとめ、プロが株式や債券、不動産などに投資・運用するものです。
株や債券などの他の金融商品と比べても初期費用が安く、積み立てであれば数百円単位から始めることができます。また国際情勢と連動して価値が変動する外貨預金やFX、バブル真っ只中で価値暴落も度々報道される暗号資産など、投資にはリテラシーが必要でリスクも付き物ですが、投資信託はトレードをプロの手に任せられるため、損失リスクを軽減できると考えられます。
さらにお金を預けて運用してもらうという形をとっているため、元本は保証されませんが、それゆえに無関心ではいられず、公開されている信託の複数の投資先の値動きに興味を持ったり、運用の記録をつけてみたりなど、勉強のモチベーションにも繋がります。
投資信託のポイント
リスク回避
投資信託について、もう少し詳しく見ていきましょう。
投資信託とは投資家から集めたお金をまとめてプロが運用するもので、運用の専門家などを擁する運用会社と流通させる販売会社、そしてお金を管理する信託銀行が関わっています。これに伴って他の投資法より手数料が割高ですが、さまざまな恩恵も受けることができます。
その一つに、分散投資ができることが挙げられます。分散投資とは投資先の銘柄や地域、時期を分散することで、仮に特定の投資先に大きな損失が出た際にも他での利益によってそれを補填でき、リスクを軽減する効果が望めます。投資の基本とされていますが、個人で行うとなると複数の値動きを同時に追いかけたり手数料が嵩んだりと簡単ではないため、プロに任せて資産を投じるだけで低リスクの投資ができるというのは大きなメリットとなります。
また投資信託に関わる企業が仮に倒産した場合にもリスクを負わずに済むことも安心できるポイントです。投資家のお金は信託銀行に専用の資金として保管されるため、運用・販売・銀行のいずれかが倒産しても、それによる資金の消失は起こりません。
インデックスファンドとアクティブファンド
投資信託はその運用の方式がインデックスファンドとアクティブファンドの二つに別れています。
インデックスファンドはパッシブファンド(受動的)とも呼ばれ、運用資産の値動きを株価指数(インデックス)と連動させることを目標としています。日経平均などの特定のインデックスと連動するように銘柄が選ばれるため、運用会社の負荷も少なく、投資家の負担も抑えられるという特徴があります。幅広い分散投資が行われ、低リスクの初心者に最適な投資信託とされています。
一方アクティブファンドはインデックスとの連動を目標に置かず、それ以上の投資対効果を求めて、プロによる全面的な運用が行われます。銘柄の選定も各社大きく異なり、運用の手数料もその分大きくなります。インデックスファンドよりリスクも大きくなりますが上手くいくとより大きいリターンを得ることができます。
同じ投資信託でもこれらには大きな違いがあり、得失にも大きな差が生じます。
これらのうちどちらがおすすめかという点ですが、そもそも投資の第一歩として投資信託を推している理由を振り返ると、「少ない金額からでも投資に親しめる」ためでした。
これは一応双方が満たす点ですが、大きなマイナスを出さずに継続的に取り組むという点ではインデックスファンドの方が優れていると言えます。
そのため、まずはインデックスファンドから始めてみて、資金に余剰ができたり、好奇心に駆られたりした場合に、アクティブファンドの併用に踏み切るというのがおすすめです。
投資信託の選び方
現在市場にはさまざまな信託が流通しており、インデックスファンドとアクティブファンドという大別に加え、投資対象、参照するインデックス、運用会社のサポート度合いやコストなど、さまざまな条件から希望に適ったものに投資することができます。
しかし最初は何を条件に選べば良いのかわからないといった場合も少なくないでしょう。
そこで数ある中でどの投資信託を選べば良いのかについて、最後にお伝えします。
おすすめの条件は3つです。
- インデックスファンドであること
- 投資対象が国内株であること
- ノーロード(購入手数料無し)であること
前提としてインデックスファンドをおすすめするのは前述の通りです。
そこから2の投資対象について、「投資に親しんで、資産形成の第一歩を踏み出す」という目的に照らせば、参照するのが日経平均など身近にある国内企業からなっているものを選ぶことが望ましいでしょう。外国株と比較すると経済が低迷している国内への投資はネガティブに思えるかもしれませんが、利得を第一の目的に置いていない今回のケースでは、普段の生活や経済活動で触れることの多い企業を対象とするに越したことはありません。
また3について、投資信託に手数料がかかることはこれまでにもお伝えしていますが、このコストのうち着目すべきなのが「信託報酬(運用管理費用)」「購入時の手数料」です。プロの手を全面的に借りるアクティブファンドではないので信託報酬に大きな差は出ず、信託報酬の多寡が良し悪しを決めるわけでもないので、最初は運用に関わる費用、すなわち信託報酬に敏感になる必要はありません。しかし購入時の手数料については、多少なりとも初期投資費用に関わるので、少しでも資産形成に踏み切るハードルを下げるためにも購入手数料のかからないノーロードのものを選ぶことをおすすめします。
以上の点から、「投資に親しみ資産形成を始める」という目的に適うものとして、身近な国内株を対象とした、ノーロードの投資信託を選ぶことをおすすめします。
まとめ
ホームトレードで資産形成を始めてみる第一歩として、資金や知識が多くなくても始められる投資信託がおすすめです。
小規模でも投資活動を生活の中に取り入れてみると、経済の動きに対するアンテナが建ち、生涯を支える資産形成の地盤を作ることに繋がります。
今回おすすめしたのはインデックスファンドでしたが、慣れてきたらアクティブファンドや株式のトレードなど、徐々に対象を広げていくとさらに投資の楽しみを感じられるでしょう。
資産形成と勉強のために、ぜひ投資信託を始めてみてください。