会社が何らかの理由で資金が必要になった場合、外部から資金を調達する必要があります。このような時に、会社は株式を発行し、株式を買ってもらうことで資金を調達します。購入した株式は、売却することができます。株式の購入後、株価が上がった時にその株式を売却すれば、購入価格と売却価格の差額分の利益を得ることができます。これをキャピタルゲインと言います。
株式は、単なるキャピタルゲインを得るための道具という訳ではありません。株式を取得すると、株式を取得した人は「株主」という会社の社員たる地位を取得します。株主になると、株主として優待を受けたり、配当を得たりすることができます。また、株主は株主総会での議決権を有する(そうでないものもあります)ため、会社の運営に参加することもできます。
外国株式について
外国株式とは、外国の企業が発行した株式のことをいいます。日本国外の証券取引所において上場した企業の株式、つまり海外の証券取引所で取引されている株式のことをいう場合が多いです。また、外国株式の取引には、海外委託取引、国内店頭取引、国内委託取引の3種類があります。
海外委託取引
海外委託取引とは、顧客の外国株式の売買の注文を、証券会社が海外の証券会社に取り次ぐ形で行う取引のことです。
国内店頭取引
国内店舗取引とは、まず証券会社が外国株式を購入し、これを顧客が証券会社から購入するという取引のことです。
国内委託取引
日本国内の証券取引所に上場している外国株式の売買をする取引のことです。
外国株式取引のメリットとデメリット
保有者にとって株式は重要な資産のひとつになります。それは、外国の株式であっても異なるところはありません。そこで、外国株式の取引を開始する前に、外国株式のメリットとデメリットをしっかりと認識して、本当に取引をするかどうか吟味する必要があります。
外国株式のメリット
日本の株式は、証券取引所では100株や1,000株で1単元という括りでまとめられています。そして、1単元に満たない株式、すなわち、1単元100株だとすると、100株未満の株式は証券取引所において取り扱われていません。これに対し、外国株式は、単元で買う必要がありません。つまり、日本の株式と異なり、1株から購入することができます。
また、日本株の配当は年に1、2回であるのに対し、米国株であれば配当が年に4回程度あるため、日本株に比べて多く配当をうけることができます。
外国株式のデメリット
他国の株式であるが故に、情報の取得のハードルが上がってしまいます。日本の株式であれば、日々のニュースや新聞などで情報を得ることができます。これに対し、外国株式については、日本の株式の場合と比べて、情報を得るための手段や得られる情報量に制限が出てきてしまうおそれがあります。また、翻訳等を介することから、情報を取得するまでにタイムラグが生じてしまうおそれがあります。刻々と状況が変化する株式取引において、情報の取得にタイムラグが生じてしまうおそれがあることは、注意すべきといえます。
証券会社
先ほど外国株式の取引の種類でご紹介した通り、外国株式を購入しようとした場合、基本的には証券会社を介する必要があります。海外委託取引にせよ国内店頭取引にせよ、証券会社を頼りにして外国株式を取得することになるわけですから、ご自身に合った証券会社を選択する必要があります。
また、証券会社の方とやり取りをしていく中で、様々なアドバイスや情報を貰うこともあるかも知れません。その場合も、証券会社の方としっかりコミュニケーションを取り、貰ったアドバイスや情報が正しいものであるか、逆に情報に漏れはないかなど吟味をする必要があります
資産運用の手段として、株式投資をご検討されている方も多くいらっしゃいます。しかし、外国株式の取引をご検討された方は少ないかと思います。確かに、外国株式にはリスクがあります。しかし、その反面魅力も沢山あります。資産運用の手段のひとつに、外国株式も候補に加えてみるのはいかがでしょうか。